第14章 蜂蜜
『…んっ なんかもぉ…… いっぱい気持ちいい』
奥にぐっと押し当てたまま重ねていた唇が離れると
少しして穂波がそう、つぶやいた。
「…そっか、でもまだ終わらないよ?」
『…ん、もっと もっと、ちょうだい』
「ん、いっぱい気持ちよくするから、そのまま、おれに委ねて」
・
・
・
それからただただ、挿入したまましばらく動くことなく、
キスをしたり、身体に触れたりする。
それだけで満ち足りて、それだけでいつでも射精しそうなほどに気持ちいい。
それはただ気持ちいいってのもあるけど、
穂波の身体が感じまくって、昂って、
このスローな流れの中、おれをぎゅうと締め付けたり、うねったりするからってのもある。
永遠にこうしてられる、と思いつつ、
ゆっくりと腰を後ろに引いていく。
あくまでもゆっくりと、その感触をたっぷりと味わうように。
それからまたゆっくりと、前に、ナカに沈めていく。
『や… 研磨くん、それだっ め……』
じっとりと、とんっと一度、奥にあたる。
その瞬間穂波がか弱く声をあげ、それから身体をびくんっとさせてイった。
「…だめ?」
焦らず、じっくり、同じペースで、前後に腰を揺らす。
抜いて、入れて。 抜いて、入れて。
穂波は達して、敏感になってるところに執拗に与えられる刺激に、
眉をしかめ、甘く、弱い声をこぼしながら溺れるように身を任せる。
その表情は、みてるだけでイっちゃいそうなくらい、
いやらしくて、いじらしくて、かわいい。