• テキストサイズ

【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第12章 Hi!


ー侑sideー








風と一緒に穂波ちゃんの匂いが漂って来た感じがして、目が覚めた。
ふって見上げたらそこに穂波ちゃんがほんまにおって、なんか夢みたいやった。
眠りから覚めた時の景色が夢みたいって最高やな、て思った。

穂波ちゃんは目を瞑って、なんやろ…菩薩みたいな顔で佇んどった。
少ししたら、目を瞑ったままふって笑って、それがなんやろ。
そのこぼれてまった笑顔が、風みたいやった。

吹いてない風が頬を撫でた気がした。










邪魔はしたないんやけど、別段邪魔とも違うんやないかなって思って、
ちゅーかまぁ、俺待たされとった側やし一応?

正座しとる穂波ちゃんの膝に頭を乗せたった。
膝枕、してもろた。










『わ。 猫がやって来たかと』

「猫やと思って撫で回してええよ」

『…んふ、そうする』

「………」










きゃーやめてーとかそういうんもなく、普通に流れていくこの時間がマジで心地ええ。
膝枕なんてその間に顔埋めたらもう、あんなとこがあるのにな。
なんでこんなにうぶで平和な感じにおさまるんやろか。

ほんまに穂波ちゃんは俺のこめかみから後ろの辺に向かって優しくなでなでするもんやから、
なんかまた眠たいような、でも、寝たらあかんようなようわからんけど贅沢で幸せな時間。










「何考えてたん、目瞑って」

『なんかね、妄想してた』

「妄想?」

『想像と言えば聞こえはいいかな』

「………」

『Imagine all the people living life in peace』

「聞いたことあるわ、あれ、ジョンレノンの」

『わたしの周りの人が幸せであってほしいなぁ。そしてその周りの人が』

「…今めっちゃ幸せ。 幸せの最骨頂」

『ふふ、そっか。わたしも幸せ。膝枕って幸せだね』

「やんな、俺も同じこと思った」











/ 1069ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp