第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
ー治sideー
「なぁ、サム!」
夜中に2段ベッドの上からツムがなんや声かけてくる。
片耳のイヤホンを外して一応聞く。
「あー?」
「穂波ちゃんってなんで烏野と知り合いなんやっけ?」
「…なんや東京でやっとる合宿に宮城から来た言うてなかった?」
「あー、そっかそれや。ネコとカラスに縁があるんやんな。
ほんでも親戚おるとか言うてたっけ?」
「…あー、北さんが言うてた。烏野ちゃうけど、宮城にばあちゃんおるらしいって言うてたな」
「それやな!」
「なにがや」
「今送るわ!」
ツムから送られてきたURLに飛ぶと、
地球とセックスしてる感じ言うて叫んで川に飛び込む子がおったいうツイート。
…穂波ちゃんぽいな。
「きっとそうやんな!?」
「せやな、明日電話したろ」
「は!?俺がするわ!サムはあとでにしろや!」
「…まぇええけど。一緒におるん、研磨くんとちゃうやんな」
「研磨くんはそないなこと叫ばんやろ。思うかもはしれんけど」
「………」
「っちゅーか、研磨くんってエロそうやよな〜」
前、最中に電話したことは誰にも言うてへん。
どう言ったらええのかわからんし、穂波ちゃんは不本意やったろうし、
それから、めちゃくちゃエロかったで話すことで想像もさせたない。
とにかく、あのちょっとだけ聞いたエロい声と吐息を思い出すだけで抜ける。
でもまじでなんなん、研磨くん。
ごめん、もう我慢できない。って切ったんやって。
なんかそっちにもくらってきてもーたし。
あのあと、朝になって穂波ちゃんから電話があった。
『心配かけてごめんね、もうあんなことしないから。当たり前だけど…』
いうて本気で謝ってくるから、なんや俺の彼女で、
ほんで電話の向こうで犯されとったみたいなパターンの妄想もできて、
あかんあかん、全然あかんのに、結構ええかも、みたいな反応を身体はしよった。
…地球とセックスするってなに。
ほんま、なんなんあの子。