第4章 宇治金時
ー穂波sideー
研磨くんが小さな声で
ただ溢れ出ててしまっただけ、というほどに小さな消え入りそうな声で、
気持ち… って呟いた。
そんな小さな小さな音がわたしをまた悦ばせる。
『…あッ……』
「…ッ …きっつ……」
研磨くんはゆっくりと腰を動かして
どんどんとどんどんとわたしの快感の波を昂らせてく
一気に挿入された時は身体が震えた。
研磨くんの家に来てからさっきまでの全部が前戯だったというほどに
わたしの身体は研磨くんをずっと欲しがってて、
それが一気に挿入されたことで満たされたような感じ。
なんだっていつもいつも、研磨くんの身体はわたしの身体を悦ばせる。
さっきも今も何度もイッて、
もうイきやすくなっちゃってるわたしとは違って
研磨くんはさっき一度出してるからかな、多分、まだまだなんだろうな…
それでも余裕のなさそうな声に
今はちゃんと見れないけど表情に、
身体が勝手に欲情してく
「ねぇ穂波……」
研磨くんはわたしの腕をとりぐっと持ち上げる
身体が少し起きることで、更に奥まで沈んでくる
「…奥、当たる 気持ちぃ……」
『…んぁッ ……あっ……アッ……』
「台所でそんな声出したら、聞こえるかもよ」
『えッ …やっ …んんッ……』
「穂波ん家と違って壁向きだもん、ここの台所」
そっか言われてみればそうだ、
シンクあって窓があって、少しスペースを挟んで隣家がある
「…ふ 」
小さく笑い、わたしの顎を後に向けるようにくいってする。
引き寄せられるように唇が重なる
後ろからぎゅうって片手で抱きしめられて、
片手はわたしの腕を掴んでて…
そして腰は甘くあまく、ぐいぐいと奥を突き続ける
だめだ…またイ……
ガサゴソと家の外、敷地のとこで音がしてそれから
「検針でーす」
の声。