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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第17章 正体


ー穂波sideー









ポークカレー温玉のせ、福神漬け、玉ねぎピクルス、
揚げナスとトマトのマリネ、キャベツとツナのサラダ、
じゃがいもとブロッコリーとパプリカのごろっとしたサラダ。









「…すっげーうまいっす!」

『…ふふ、よかったぁ。 ありがとう』









もりもりとガツガツとご飯を食べてくれる。
合宿の時よりはずっとペースはゆっくりで、
東京駅で駅弁を一緒に食べた時のことを思い出したりした。



影山くんが3度目のおかわりを食べ始めたとき、
聞こうと思っていたことを聞くことにした。









『影山くん、食べながらでいいんだけど』

「…ぅす」

『こっちにいる間やりたいこととか、行きたいとことか…ある?』

「………」

『具体的じゃなくてもざっくりした目的みたいなのとか…?』

「………」

『あ、なくても全然いいんだけど…
ホスト側のわたしとしては、もし些細なことでもわたしに手伝えることがあるならって思うってただけで。
…ってちょっと今バタバタで大した力にはならないかもだけど』

「………」

『………』









キャベツのサラダを咀嚼して、ごくっと飲み込む。
口元を拭いて、グラスに手を伸ばす。
喉を水が通っていく、ごく、ごくっと。

色っぽい… 目の前にいる18歳の男の子は… 何をしていても、
食事を摂っているだけで、ひたすらに色っぽい…

指の美しさはもちろんのこと、彼は首が… 喉が… たまらなく色っぽいんだ。









「…目的は、」

『…あ、うん』

「穂波さんなんで」

『………』









わかるよ、わかる。
目的が研磨くんって置き換えると、わかりすぎるほどにわかる。

…けどこの間の侑くんといい、影山くんといい。
いそがしいなか時間もお金も使って、目的わたしって…ってなる。










「穂波さんに会って、メシとストレッチをお願いするだったんすけど…
穂波さんにも予定がありますし… 無理ない範囲でお願いしたいっす」

『…あ、うん? ご飯もストレッチもわたしの日常の一部だから全然無理ないよ。
出来る限り一緒にやろうね?』

「ぅす。 ありがとうございます」












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