第44章 その琥珀糖の味は…　※R-15

そう言ってふぅっと息を付きながら
髪をかき上げる杏寿郎の仕草に
ただならぬ色気を感じてしまって
ドキドキと胸が騒ぎだす

「本来の目的を
忘れる所だったか、あげは。
ゆっくり堪能したいが、
君は急げと言うからな。
なら、昼間の約束通りに、君に
そうなって貰うとするが、いいか？」

声が漏れない様に後頭部に添えられて
その大きな手で
しっかりとホールドされてしまって

「んっ、杏寿郎…、ぁ、ん」

「あげは…可愛いな、君は…」

彼の熱い舌が口の中を舐め尽くすかの様に
舌で口の中を侵されてしまって

喘ぎにならない喘ぎを彼の口の中に吐き出す


「んふぅ、はぁ、ん゛っ、んんーんっ」


息が苦しくなる程に激しい口付けから
逃れる事も許されずに
漏らす声も吐く息すらも奪われる様な
そんな口付けに脳が溶けて行く

絡める舌と舌も熱くて
熱を帯びて　
お互いの唾液が
混じり合って行くのがわかる

身じろぐもグッと後頭部を固定してる手が
逃れる事を許してくれず

受け入れるままに

その口付けを受け入れるしかなくて

苦しいのに気持ちいい…と
そう感じてしまう

それを強要されている事に
胸の奥が震える様な感覚を覚える
支配されて居ると言う
所有されて居ると言う欲望を

刺激されているのだと気付かされる

自分が彼の　杏寿郎の物だと言う事実に

私が喜んでいるんだと言う事で…


理屈とかそんな物を抜いたものの
残る部分　本能的な部分での感情で


私が　それを享受してるんだって


グイっと空いている手が
乳房の外側に添えられて

その添えた手で下から持ち上げつつも
真ん中へ
胸の下の底の部分から押し上げられて

ググっと強く押し上げられるのと
その胸の斜め下の部分で
小さな円を描かれるのを
交互にそれでいて
力加減や動きに緩急を付けられて

それを繰り返される

「ふぅ、んんっ、ん゛、ぅん」

「まだ、胸は揉まない方が良さそうか？
その時期は、痛むと
そうなる前に言っていただろう？」