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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第44章 その琥珀糖の味は… ※R-15



「そのハートには、甘露寺の気持ちが
込もっている様だな。だが…」

ツンと杏寿郎の指先が
昼間にあげはの左の鎖骨の下に付けた
ハートの形の印に着物の上から触れて来て

「君のここには、
俺の気持ちが込もっているがな!」

着物の下に隠れている
ハートの形を指先でなぞって描いた

「もう、杏寿郎ったら。これはその様な
意味にあったのでありますか?
またその様な、恥ずかしい事を仰って。」

「俺としては、
もっと俺の気持ちを君に、
贈りたいと思って居るのだが…
と、言ったらどうする?あげは」

そう冗談とも本気とも
取れそうな事を杏寿郎が言って来て


「また、杏寿郎はそんな事ばかり。
どうですか?杏寿郎、折角ですので。
お小言の代りにと言っては何ですが。
私を助けて、琥珀糖を消費するのを
手伝って頂きたくあるのですが?」

そう呆れた様子であげはが言いながら
杏寿郎の言葉を冗談として流しつつ

瓶の蓋を開くと
俺の方に琥珀糖の入った瓶の口を
こちらへ向けて差し出して来たので

「どう言う風の吹き回しだ?
お小言を俺にするとあの時
言っていたのは、聞き間違いか?」


杏寿郎が纏めて4つ瓶の中から
琥珀糖を取り出して
自分の手の平に乗せた


「いいえ。
あの場では他の人も居た手前、
ああは言いましたが。
それに杏寿郎に、
くどくどと小言を私が言った所で。
あの様な場面で杏寿郎が、
自分の感情の溢れるるを堪えられるとは
到底思えませんから。私にも」


そうどこか諦めにも似た様な
そんな口調であげはが言って来て


俺も随分と低く見積もられた物だな

と 思わなくもないが…

そう杏寿郎は思いつつも

人目も一切構わずに 
そうしてしまったと言う

紛れもない 事実がある以上

言い訳のしようもないのはないのだが…


「どうせ俺は、堪えのない男だがな」


そう皮肉っぽく杏寿郎が言うと
その中の一つを口に放り込んだ


「自分の感情に忠実なだけでは?」


「ん?あげは、
今、君は何と言ったか?」





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