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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第43章 箱と袋の中身…



あの時の私には 

縛り付ける様にも聞こえたんだ


義務と責務の重みで彼を


でも 今なら 分かる… 


それだけの言葉じゃないって事も


理解出来る


その言葉の裏にある


彼への深い愛情を感じる



不安になる



彼と結婚して 子供が出来て



私は 果たして 瑠火様の様な



立派な母親になれるのだろうかと


不安になるのだ



彼の 杏寿郎の妻として


そして 煉獄家の嫁として


次の炎柱の母親になれるのだろうか


瑠火様の様に…と


私の器量や度量で務まるのだろうかと



ふと…考えてしまった



鏡眼を使って彼を見たら さっきみたいに


杏寿郎の中にある彼の母親の姿を


その記憶の欠片を垣間見えるんじゃないかって



そう思って それはすぐに否定した


そうした所で 

自分の未熟さが浮き彫りになるだけなら


しない方がましだなって


それに そんな事を気にしてるのを
杏寿郎に知られるのも…と

そんな事を考え込んでしまっていて


「……っ!杏寿郎」


すぐ目の前に杏寿郎の目が合って
バチっと視線がぶつかって
現実へと引き戻される


「あげは?
ぼんやりしてた様だが、考え事か?
後、それから、甘露寺からこれを君に…と。
渡して欲しいと言われて預かっている。
甘露寺が君の、琥珀糖の心配をしていたぞ?」



「蜜璃ちゃんが琥珀糖の心配を?
あっ、もしかして…
賞味期限の事にありますか?」


あげはが考え事をしていて
縫物をしていた様で握っていただけだった
針を針山に刺すと立ち上がり

机の上に置いたままにしてあった
少しばかり減っただけの
琥珀糖の入った瓶を持ってこちらへ来て


コトン…と

その瓶を杏寿郎の前に置いた


「折角杏寿郎から、頂いて置きながら、
心苦しくあるのですが…その、
まだ、これだけ残っておりまして。
一応、食べるには食べているのですが…」



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