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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第25章 昼下がりの密事(みそかごと)※R-18



「なら、してみるか?」

そう杏寿郎が提案して来て

「え、嫌ですよ。
私はお前とは呼ばれたくないので。
名前で呼んで頂ければそれで」

「なら、君の考えを
尊重する形を取るのであれば。
俺は君の事を、あげはさんと
呼び方を改めた方がいいだろうか?」

呼ばれ慣れない 
”あげはさん”と呼ばれて
目の前のあげはが変な顔をして
それからふっと苦笑いをした

「今更ですよ、杏寿郎。
いつも通り、あげはでいいですよ。
杏寿郎にそんな呼ばれ方したら、
変な感じしますから」

「そうか?なら、別に、
あげはちゃんでもいいが?」

「ええ?それはもっと…嫌かも。
てか嫌です」

そんなあからさまに不快そうな
顔をしなくてもいいと思うのだが
俺にそう呼ばれるのが嫌なのは
良く伝わって来たが


そして 一瞬

不快そうな表情をしていたあげはの
その横顔からでも 読み取れる程に


ほんの 一瞬んだけだが

その表情が曇ったのが見えた


彼は…そう 彼女を
あげはを… 呼んでいたのだと

俺が気付くには 十分な時間だったが



「いや、もう、君が嫌なのは
分かったからいいが。
話し込んでしまって忘れる所だったな。
あれを見てみろ!凄い事になっているが?」

そう杏寿郎が言って
部屋の中央にある
バスタブを見る様に促した

凄い事になっていると
杏寿郎が表現した通りに

バスタブからはホイップを泡立てた様な
もこもことした泡が そこから
溢れ落ちそうなほど

いや 正確に言えば部分的に
零れて溢れてしまっているのだが

あげはがそれを見て 大変と
慌ててシャワーのバルブを閉じた

「それにしても、凄い泡ですね…」

「お湯が冷めてもいけないし、
泡がへたる前に入るか?」

このサイズのバスタブなら
私と杏寿郎さんが一緒に入っても
問題はなさそうだし

「ああ、確か外国ではこの浴槽の中で
身体を洗うらしいですよ?」

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