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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第15章 それぞれの いとま


「あ、あの時のって事は、柱の方ですよね?」

走りながらも 炭治郎がその大男に言った

「ああ、竈門少年。こっちは音柱の、宇髄天元だ!
宇髄、こちらから伺うと鴉を飛ばしたはずだが?
君の方から、来てくれるとは、すまないな!」

「いや、ちょっと、ついでだ…煉獄、今いいか?」

「ああ、勿論だ。悪いが少年達、俺は、
急用が出来てしまったからな。
すまないが、あっちの岸まで走って、
炎屋敷へ戻っていてくれないか?」

「はい!分かりました煉獄さんっ」

「おう、それぐらい楽勝だな!ちょろいぜ!」

炭治郎と伊之助がスピードを上げて走って行って
その後を善逸が
息を切らせながら追いかけて行って


「オイ、そこの黄色いの、
手抜いてんじゃねぇよ。アホが。
ちゃんと走れ、お前もっと、速いだろ?」

「へ?…どうして…それを」

善逸が手を抜いて走っているのを
宇髄に指摘されて
驚きを隠せない様子で宇髄の方を見ていた

宇髄が トントンと
自分の右耳を指先でつついて

「んなもん、音聞いたら分かるつーの、アホが。
オイ、煉獄、あの黄色いの……俺に寄越せ。
アイツは俺ん所の方が、鍛えられるからな」

確かに 宇髄が言う事は一理ある
俺ではあの黄色い少年の
我妻少年の実力を引き出し切れないのは確かだ

あの我妻少年に関しては
あげはに指導をしてもらおうと
俺も考えていたからな

宇髄は音の呼吸を使う
音の呼吸は 雷の呼吸の派生呼吸

確かに宇髄の継子になる方が
彼にとっても成長に繋がるだろうが

「それは、俺と君の意見だけでは決められん、
あの少年に意見を聞く必要があるだろうからな!」

「まぁ、それは今はいいが。なあ、煉獄
ちょっと、遠くまで、花見にでも行かねぇか?」

花見と宇髄に言われて
杏寿郎は不思議に思ってしまった

今は桜の季節ではないのだ
何の花を見に行くと言うのか

「それは、構わないが……どれぐらいだ」

そう宇髄に問うと
宇髄が遠くに見える山を指さして

「あの山の向こうの、その先らへん」

そう言われて
その方角に杏寿郎が目を向けてみるが
それなりの距離がありそうだった

遠くまでとは言っていたが
確かに遠そうだ


「随分と遠いな」

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