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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第83章 炎屋敷での一時



「うん、そうなの。
私…皆の足手まといに
ならない様に、頑張るわッ!
伊黒さんに、この縞々の靴下のお礼も
何かしたいなって考えてるのよ?」

「ああ、でしたら…甘露寺さん、
伊黒さんとデートを
なさっては如何ですか?」

パチパチと蜜璃がしのぶの言葉に
大きな目を更に大きく見開いて
ぱちっぱちっと音がしそうなぐらいに
その目を瞬かせていた

「デート…?って、デートの事?」

「ええ。あげはさんが…煉獄さんと
一緒に無限列車の任務に赴かれた時に、
列車の時間待ちをするのに、
サーカスをご一緒に
煉獄さんとご覧になられたのだとか。
煉獄さんとの心の距離が、
サーカスを観た事で近くなったと
あげはさんが…
前に話をされていましたので。
甘露寺さんも、伊黒さんと…
ご一緒にサーカス鑑賞に行かれてみては?」

かあああぁっと蜜璃の顔が

見る見る内に真っ赤になって言って

バシィイイインと大きな音がするぐらい

強い力で背中を叩かれてしまって

「もぉ~、やだやだやだやだぁ~。
しのぶちゃんったらぁ~、私と
伊黒さんとは…そんなぁ、デートなんて
その、する様な…関係じゃないわぁ~
で、でも…サーカスは…小さい頃に、
両親と行ったきりだから、
行ってみたいわぁ~。素敵ねぇ~、
サーカス…、きっと楽しいわ」

私は…下手な鬼の攻撃よりも強い
その蜜璃の叩かれた背中の痛みに
しばらく…顔に出さずに
悶絶していたのですが…

「さて、お喋りについつい
…夢中になってしまってましたね、
私達も少し休みましょうって…甘露寺さん?」

そう隣の布団の蜜璃にしのぶが声を掛けて
蜜璃の方に視線を向けると
むにゃむにゃと既に蜜璃は眠っている様で

その寝顔を見ていると

あどけない顔立ちをしている蜜璃が

余計にあどけない少女の様に見えてしまう

「ふふふ…、
甘露寺さんのこんなお顔を
独り占めしてしまっては、伊黒さんに
お小言を頂戴してしまいそうですが…。
私も…少し…、
休ませて貰うとしましょうか…」


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