第79章 一夜蜜月　※Rー１８

「んぅ、はぁ、杏寿郎…、
んあぁ、呼んで…くだ…さ…ぃ…ッ」

そう口付ける合間に　彼に懇願すると

「あげは、…名を…、
呼ばれたかったのか？俺に…」

「んあぁあっ、はぁ、あっ、
もっと、…呼んで…ッ、んあぁっ」

「ハァ、ああ、何度でも…、呼ぼう。
君の名を…、な。あげは。
…ハァ、あげは…っ、
好きだ…ッ、あげは…」

ゾクゾクっと名前を呼ばれる度に
鼓膜を揺らす彼の声の振動が
自分の脳を蕩けさせるのを感じる
ぎゅうぎゅうと自分の中が
彼の吐精を促して求める様にして
締め付けて締め上げるのを感じる

「んあぁあっ、杏寿郎…ぉ、
もっと、んぁあ、呼んで…ッ、
名前ッ、呼ん…でッ、
んっ、ほしい…ふあぁあっ、ああぁんッ」

名前を呼ばれる度に
ぎゅうぎゅうと自分の中が
彼を締める様に
自分の胸の辺りも切なく締め付けられる

「ふあぁ、んっ、好きッ、んあぁあっ、
杏寿郎っ、好きッ、あぁぁ、
んあ、あぁあぁあんッ」

彼の名を呼びながら　また達してしまって居て

「……ッ、…ぅ、
あげは、口付け…たいッ、…いいか？」

そう　切なそうに乞う様にして
杏寿郎が後ろから強く
あげはの身体を抱きしめながら言って来て

求めあうままにお互いの唇を求めあって

貪る様な口付けを交わし合う

この身体の距離がもどかしいと思いながらに

それでも触れるのを繋がるのを欲張りながらも

お互いがお互いに溺れて行く感覚に

自分の意識を預けるままになる


「んあぁっ、あっ、んんっ、
はぁ、あぁ、杏寿郎っ、このまま…、
んあぁっ、私の中ッ、に…っ」

「ああっ、わかった。
あげは、このまま…、中に…だな…」


ズンッズンッと　後ろから
腰を掴まれて激しく突かれて

喘がされるままに　喘ぐままになって

その強烈な快感に　思考を保つ事も難しくなって

抽送のままに押しよせる快感に飲まれて行く


せめて…今夜だけは…　何も思わずに

彼だけの　…私でありたい…と

そう願うと　


無意識のままに

生理的に流した涙の共に


自分の願いが混じって


頬を伝う熱を感じる