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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第73章 洋館の夜 ※R-18



また口付けを求められて

そのまま口付けを交わし合う

ふわふわのバスタオルを
ぼすっと頭の上に乗せられて
これで髪の水分を取る様に促される

「このまま、ここで濡れたままで居ると
風邪を引いてしまいそうだからな。
…ベッドに行くか?あげは」

あげはの髪の水分をタオルで取りながら
杏寿郎がそう問いかけて来る

「でないと…」

「でないと…、何なのでありますか?杏寿郎」

「このまま、ここで…
なし崩しになってしまうかも知れないからな」

「こっ、ここでにありますか?」

「はははは、流石にそれは冗談だ。
身体…が拭けたら…あっちへ行こう」


あっちと杏寿郎が言った方向に
あげはが視線を向けると

あの時の時と同じように広い洋風の
高級感のある調度品に囲まれた室内には
天蓋付きの大きなベッドがあって

ここが日本だと言う事を
忘れてしまいそうになる

「あげは…」

杏寿郎がこちらに手を伸ばして来て
あげはが彼の胸に収まると
そのまま横抱きにされて抱き上げられてしまって

天蓋のついたベッドに運ばれて降ろされる

「閉めるか…?」

前の時の様に 天蓋から下がった
透けたカーテンを閉めるかと杏寿郎が
あげはに尋ねて来て

天蓋のカーテンを閉め切ってしまえば

この広い空間の中でふたりだけの
お互いの事しか見えない世界が出来上がる

ふたりだけの小さな世界で

お互いの瞳に顔が映る距離で見つめ合う


「あげは…、君と存分に
愛し合いたいんだが…良いだろうか?」

存分に…と言うその言葉に
ゾクゾクと背筋が震えるのを感じる

彼の存分が 1度2度な訳が無いから…

この後彼に どれだけ愛されるのだろうかと…

どこまで深く絡み合いながら

愛し合うのだろうかと…期待を膨らませてしまう


「わざわざ、お聞きになりませんでも。
杏寿郎…私も貴方と…、
同じ気持ちにありますよ?
貴方と…それは、存分に…。
愛し合いたく、ありますので」


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