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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第65章 密室のヒメゴト ※R-15



ズルッと中に沈めていた指を引き抜くと

大きく開いていた襟をきちんと
丁寧にその手に直されてしまっていて

「え?あの…、杏寿郎、もしや…」

「ああ、もう炎屋敷の近くだからな。
あっちに戻ったら、今の続き…、するだろう?
君だって、こんな中途半端にじゃなくて
ちゃんと…俺と最後まで
したいと思ってくれてるんじゃないのか?」

そう言いながら向けて来る笑顔が
確信犯の笑顔でしかなくて
最初からそのつもりだったとかって
そう彼の事を疑いたくもなってしまうし

そんなの 言われるまでも無くて

杏寿郎とちゃんと したい

私だって そうしたい…のにッ

「杏寿郎は、ズルいにありますよッ
そんなの、仰られるまでもなく
そうしたい…に決まっておりますのにッ」

「安心してくれていいぞ、あげは。
ちゃんと春日には、時間を遅めに伝えてある」

そう杏寿郎が耳元で囁きかけて来て
彼の舌が耳の縁を舐め上げて来る

そのまま 彼に
唇を塞がれてしまって

「んんっ、ぅ…はぁ…ん、杏寿郎?
あっ、んっ、あの、降りる支度を…
なさっておられたのでは?」

炎屋敷がすぐ近くまで
近付いているからと
乱れた着物を直されたのに

一度乱して置いて
戻したそれをまた
少しの間に乱されかけて居て

「そうだな、降りなくてはな…
ここでは、これ位以上はな?
流石に、気が引けてしまうだろう?」

こんな明るい時間の
それも住宅地で
密室とは言えども
多少の声は漏れ出てしまうだろうから

その手に身体を弄られると
そう頭では理解して居ても
身体も方は素直に
彼のする事に反応を返してしまっていて

「んっ、あんっ、なりませ…ん、杏寿郎。
せっ、せめて…ここでなくて、
お屋敷に戻ってからに…ぁあ、んっ」

「そうだな、あげは。
それは俺も…っ、そう思っているんだが。
どうにも、止めるに止めれなくて…な。
あげは、今の俺は、
ほんの僅かな時間ですらも君から…
離れられなくなってしまっている様だッ」

お互いの身体を離そうとして
僅かに離す事も惜しんで居てしまって居た




そんな事を繰り返している内に

馬車は炎屋敷へと 到着した


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