第65章 密室のヒメゴト ※R-15
そう あげはが杏寿郎に対して
もっとと更に強請ってしまいそうな
自分を止めて欲しいと訴えて来るから
俺が欲しいのだと
彼女から求められていると
感じずには居られないし
その口から その感情を
止める自信が無いのだと言われてしまえば
こっちの方が止まれる自信がないくらいだ
「それを俺に願うのは、
難し過ぎやしないか?あげは。
俺は今すぐにでも、
君を欲張りたいばかりだと言うのに。
そんな可愛らしい事を言われてしまえば…、
ここで君を、
すぐにでも…抱いてしまいたい位だがな」
「ええっ?…だっ、抱…っ、
え、あっ、その…、杏寿郎?
こっ、ここは、馬車の中にありますよ?」
流石にここでは…と あげはが言うと
「知らないのか?あげは。
馬車の中で行為に勤しむ男の事を
ハコ乗り野郎と言うらしいぞ?
宇髄のくれた本にあったんだ。
何でも、その起源を正せば
平安貴族も牛車の中で
色事を嗜んでいたらしいしな」
「…ーーっ、さっ、流石に…それはっ」
「はははははっ、
流石に致す…には狭いからなここは。
性豪とも名高いあの伊藤博文も、
馬車での行為は相手の女性に
苦言を漏らされたらしいからな」
宇髄さんの本
けっこう俗っぽい感じなんだな
伊藤博文の女好きのエピソードは
割と有名な所では有名な話ではあるけど
「ほうき…と、呼ばれていたとは…
昔何かで、聞いた事がありますが…」
「何でも、芸者を揚げればその店の
芸者を総ざらいにして、
全員と…だったらしいからな。
何でも、相手の容姿にも囚われないし、
もっぱら、彼は生娘を好んでいたらしいな。
…だが、そんな底なし…なだけでなく。
女性への気遣いも細やかな、
出来る男だったらしいぞ?」
「英雄色を好む…とは言いますが…ね」
「どうしたんだ?
あげは。そんな顔をして…。
もしや、君は俺が彼の様な
豪快な女遊びをしたがってる
んじゃないかとでも、疑っているのか?」
「べっ、別に…、
そんな事は、ありませんが…ッ」
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ちょっとした小話
伊藤博文の女好きエピソードは
当時から有名だったらしいですよ。
本人が1000人の女性と関係を持ったと
自負する位には。
ちょっとググれば武勇伝ゴロゴロしてます。