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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第7章 長い一日


「どうした?あげは。言いたい事が
あるんじゃないのか?」
そう言ってニッと
あまり普段はしないような
嫌味っぽい笑顔を浮かべた
「す、少しばかり…、いじわる過ぎや
…しませんか?」

彼女がこちらに向けている視線に
いつもの彼女の視線には
含まれていない物が含まれていて

一言で言うなら 色気にも似た 
艶のある視線だ

誰しもに見せる顔じゃなくて
男の前だけで見せる 
女の顔になっていると
彼女自身が自覚しているか否か…

普段あれだけ 
“ダメ”と否定されているのだ
少しばかり意地悪をしても
バチも当たるまい

「さぁ、どうだろうなぁ?君があまりにも…
俺につれない事をするのが悪い!」
「ゔっ…」
今までに彼につれない事を言い続けて来た
自覚があるのであげはは
言葉を詰まらせてしまった
ぎゅっと杏寿郎のパジャマを
あげはが掴んで
くいっ と引っ張って注意を引こうとする

「も、もう、…しないんですか?」

下から上目遣いで
潤んだ瞳で見つめられたら
こちらとしても 堪ったもんじゃない

俺じゃなかったら 
この場で襲っているだろう
自覚があるやら ないのやら

「ああ、しない」

もう少しだけ いじめたら
たっぷりと可愛がりたい所だな
いじめた分も含めて

もう少し 俺としても彼女の口から
素直な直接的な言葉が欲しい所だしな
さて どう来るか…
拗ねられるのか怒られるのか

「どうしても?」
「どうしてもだ!」

「絶対に?」
「ああ、絶対だ!」

「したくない?」
「いや、それはしたいが」

しまった つい本音が出てしまったな

え?でもしたいって思ってるのなら何で…
しないって言ったんだろ?

「え?でも…しないって…言ったじゃ…」
「もう少し、君は。俺に…思ってる事を
話してくれも、いいんじゃないのか?
いじらしいが過ぎるぞ?」

「どうせ、素直じゃないですよーだ。
いじわる」
「なぜ、そうなる?」
「いじわるするから、です」
「俺の方が、いつも君に
意地悪されていると思うが?」

それは私が
彼につれなくすると言う事だろうか?

「素直じゃないって、
仰しゃりたいんですね」
「指摘されると、余計、
素直じゃなくなってしまうしな」
「わかってるなら、…指摘しなかったら
いいじゃないですか!」


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