第45章 蝶の跡は月夜に舞う
かなり落ち着かない気持ちで
4人で朝の鍛錬を済ませると
春日さんが
朝食の用意が整ったと声を掛けに来て
4人で朝食を摂った
朝から二人の食欲が凄いなぁ……と
あげはと炭治郎が
次々と食事を平らげて行く
杏寿郎と蜜璃を見ていると
山盛りになったお茶碗を傾けながら
杏寿郎が炭治郎に話しかけて来た
「竈門少年、
食事が済んで少し落ち着いたら。
俺の家に向かうぞ。ここからは
それなりに距離があるが、
走ればそれも鍛錬になるからな!」
「はい!分かりました。
ありがとうございます。煉獄さん。
俺の為に、お時間を取って頂いて」
朝食を済ませて
空いた食器を片付けて
しばらくの間…食後のお茶を飲みながら
談笑して過ごしていると
「炎柱様、胡蝶様が
おみえになられておられます」
そう春日が杏寿郎に伝えて来て
「そうか、すまないな。春日。
胡蝶か。俺が昨日送った、
手紙の件かも知れんな。
竈門少年は今の内に、
準備を整えて置いてくれるか?
俺は少々、胡蝶と話をして来るからな。
あげは、君も胡蝶と話したいだろうが、
先にいいだろうか?」
「ええ。私は杏寿郎と違って。
今日は予定らしい、予定もありませんし。
それは構いませんが…」
「春日、胡蝶は応接間だろうか?」
「はい。胡蝶様には
応接間でお待ちいただいております」
杏寿郎は忙しそうに春日と
しのぶの待つ応接間へと向かって行った
居間に3人になって
「すいません、あげはさん甘露寺さん。
俺は煉獄さんのご用事が済んだら、
煉獄さんと出掛けて来ますので。
禰豆子の入っている
木箱を取りに行って来ます」
そう炭治郎があげはと蜜璃に声を掛けて来た
「槇寿郎様にお出会いしたら、
あげはが明日お世話になりますと
言っていたと伝えてくれる?」
明日と言う言葉に炭治郎が目を丸くさせて
「明日、ですか?」
「そうなの、明後日
結納をね…する予定なんだけど。
明日は、杏寿郎さんのご実家に一泊
させてもらう予定になってるから」