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天谷奴零に騙されたい【ヒプノシスマイク】【短編集】

第6章 2nd D.R.B どつ本ver


天谷奴零の場合
(バスブロのメンバー出てきます)



Buster Brosの勝利
それは自分にとってはとても大きな事だった
"おめでとう"とか"成長したな"
なんて言葉をかけられるほど
自分はあいつらにしてやれた事は無い
あいつらもそんな言葉は望んでいないだろう
1人タバコを吸いながら考えていた




『零さん?』

零「んー?どうしたお嬢ちゃん」

『こんな時までお嬢ちゃんですか?もう...いいんですか、3人とも帰っちゃいますよ?』

零「良いも何も、かけてやる言葉なんて無いだろ?成長したななんて言葉はあいつらも望んでない」

『そうですかね?もし私だったら、いきなり現れた詐欺師だったとしても、親なんだからって思いますけどね』

零「......」

『先に帰って待ってますから、ちゃんと...一言くらい言ってあげてくださいね?父親としてじゃなくても、グループとしてでもいいから...ね?』


そう言って帰っていく自分の女は
年下だというのに頼りに見えた

零「誰がそうしたんだかなぁ」

独り言を呟き、タバコを消した


______________________________

ゆっくり歩いていたら
目の前にお互いの健闘を称える3人がいた
歩みを進めると向こうも気づき
3番目のやつは睨み、2番目はそっぽを向いた
1番目は......まっすぐ俺を見た

零「よぉ、今日は凄かったじゃねぇか」

三郎「一兄、帰りましょうよ」

二郎「そうだよ、早く帰って一兄のご飯食べたい」

零「嫌われたもんだなぁ。ま、当然か」

一郎「あんたは...あんたも凄かった。もし少しでもズレがあったなら、俺達は負けてた。でも...勝ちは譲らねぇ」

零「そうか...」

重い空気が流れる中
俺を真っ直ぐみるそいつの目は
ギラつき輝いていた

零「はっは、若いねぇ。ま、次も頑張れよ。シブヤとシンジュクは強敵になるだろうからな」

横を通ろうとした時
彼女の言葉を思い出す
どんなでも親なんだから...と
親としてじゃなくても
戦ったもの同士としてでも
それならかけれる言葉はあるだろう

零「成長したな、頑張れよ」

3人に聞こえたかは分からない
聞こえたとしても受け取らないかもしれない
だが後ろからは"当たり前だ"
と三者三葉の言葉が聞こえた気がした
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