天谷奴零に騙されたい【ヒプノシスマイク】【短編集】
第6章 2nd D.R.B どつ本ver
躑躅森盧笙の場合
Buster Brosの勝利
数字の差を縮めたものの
負けてしまった
簓は相変わらずに見えるけど
内心辛いはずや
俺たちを気遣っているんやろうな
.........いや気遣っとるんは俺にか
零も口には出さんけどいつもより物腰が柔らかい
盧笙「あぁ、良いヤツらと組んだなぁ」
簓「何最後みたいなこと言うとんねん!これからやで!」
零「そうだぜ?まだ次がある、挫折は大事な事なんだろ?」
盧笙「......そうやな。この気持ちを忘れんと、次に生かさへんとな」
つい口に出た言葉
本当に良いヤツらに巡り会えた
簓「ん?...お、盧笙」
盧笙「なんや?」
零「迎えが来たみてぇだな」
盧笙「あぁ...!!」
彼女に呼びかける
どんな顔をしたらいいんやろか
誰よりも傍で支えてくれた
それなのに俺はまたアガってしまった
『3人ともお疲れ様〜!』
簓「飲み会はまた後日やるとして、今日は帰ろか!」
盧笙「え、いいんか?1番やりたそうにしとるのに...」
簓「ええって!今日は疲れたからなぁ、ゆっくり休むことも大事なことや!」
零「そうだ。じゃ、お二人さんもゆっくり休めよ?」
そう言って2人は帰っていく
俺にばかり気を遣いすぎやないか?
いや、ホンマに疲れとるんか...
『私達も帰ろ?盧笙』
盧笙「せやな。今日の夕飯はなんや?」
『今日はね〜〜』
_______________
盧笙「ご馳走様、今日も美味しかったで」
『おそまつさま〜!じゃあ...はい!盧笙』
盧笙「......は?」
彼女はこちらに両手を広げている
これは...ハグしたいという事だろうか
『はーやく!』
盧笙「ん、あぁ。これでええか?」
優しく抱きしめると
彼女は力いっぱい抱き締め返してきた
盧笙「いた、いたたた!ちょ、力強いて!」
『ごめんごめん!でも...今日はそうしたい気分なの!』
盧笙「なんかあったんか?」
『それは盧笙の方でしょ!』
盧笙「え?」
『また自分のせいだって思ってるでしょ』
盧笙「うっ」
『やっぱりね!そうだと思った』
盧笙「でも俺が足引っ張ったのは事実やろ」
『違うよ!みんな頑張ってた!簓も零も、盧笙も。みんなみんな頑張ってた!』
盧笙「でも...」
『でも悔しいの!』