第5章 体育
結月side
「あらあら、まあまあ。」
宇宙と白井くんが喧嘩してるところを、私は驚いた顔で見ていた。
「妹さん、心配ですか?」
後ろから声をかけたのは、体育の先生だ。
「はい、まぁ少し…。
あの子昔から本当におてんばで、おっちょこちょいで、そのせいで怪我したこともあって…。目が離せない子なんです。」
「まぁ確かに、宇宙が大人しいところは見たことないですねぇ。」
ははっと、先生が少し笑う。
「でもその性格だからこそ、色んなことに挑戦したり、何事にも恐れずに行動していける宇宙には、私も感心してしまいます。」
「……。」
「ペアの白井くんもついてるし、きっと大丈夫ですよ。」
「あ!白井くんと宇宙をペアにした理由って、もしかして…」
「はい、言うなれば宇宙のブレーキ役…ですね。」