第3章 練習
次の日から毎日放課後、白井くんに教わりながら飛ぶ練習を始めた。
相変わらず私は全然飛べなくて、体中傷だらけになっていくばかり。
「違う!もっと、こう……。~~~ちょっと、見てろっ!」
「ちょ…、飛べって言ってみたり、見てろって言ってみたり、なんなのよっ!」
白井くんとは仲良くできるどころか、いつも口喧嘩ばかり…。
でも、なんだかんだ言っても白井くんは、私に飛び方をちゃんと教えてくれる。
まぁ…体育の先生と違って、少し分かりづらいけど…
おっと…
これ以上言ったら、また怒られちゃうかな。
「いいか、もっと飛ぶ時は意識を集中しないとダメだ。」
「これでも、集中してるもん!」
「お前みたいなヤツは、もっと集中しないと一生飛べるようにならないぞ。」
(お前みたいなヤツって…。)
少し、カチーンとくる。
「それにお前、飽きると蝶々追いかけてるだろ。
そういうとこ、集中力なさすぎ。」
「なっ…。」
(蝶々追いかけてるとこ、見られてたの…?)
私は少し恥ずかしくなった。