〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─
第7章 訓練の日々
首席─ミケ・ザカリアス
次席─ジル・ラディウス
上位十名の名が次々と呼ばれていく。
その中にミケとジルの名前が呼ばれた。
それも首席と次席で、だ。
自分が首席を取れなかったのは悔しく思うがミケならば当然の結果だろうとジルは納得した。
むしろ、体力筋力面で他の同期達より劣るジルが次席を取れたのは快挙だろう。
「以上十名が成績優秀者とし、憲兵団に入団が許される。
この十名以外の訓練兵は駐屯兵団、調査兵団から所属兵科を選べ。
後日兵科を問うまでに決めとくように。
これにて解散式を終了とする!」
ジルは思う。
これでようやく幼き頃に誓った誓い…エルヴィンと自分の夢─この世界の真実を探しにいける、と。
だが、巨人がもたらす恐怖がどんなものか今のジルは理解していなかった。
偽りだったとしても壁の中がどんなに平和な場所であったか…
この後ジルは思い知る事になる─