• テキストサイズ

〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─

第7章 訓練の日々


森の訓練場でジルは一人、立体機動の自主訓練をしながら、先程の斬撃の訓練を思い出していた。
ミケのあの項への攻撃は今の自分には到底真似出来ないだろう。
訓練兵団に入団してから幾分かは筋力も付いてきたが、まだ歳も十二歳で幼く女の身体で筋力は付けにくい。
その事実を頭では理解していても、ミケへの羨望からくる焦りという感情は消えてくれなかった。


どのくらい時間が経ったのか、
夢中で森の中を速いスピードで飛び回っていたジルだったが、体は己の不調を訴えてきた。
何だか急に疲れが出たのか、どことなく体が気怠い。
今日の自主訓練はここまでにして、今夜は早めに就寝をしよう。
そう判断したジルは森から抜け、宿舎に向かおうとした。
だが、ジルのすぐ真後ろからガスを吹かすエアー音が聞こえてくる。
ジルが後ろを振り向くと、そこにいたのはミケだった。

「おい、ジル。
俺はもう上がる。
残ってる奴はもうジルと俺だけだ。
ジルもそろそろ上がったらどうだ」

ミケはジルに訓練を終える事を提案してきた。
当然、ジルもそのつもりだったので、ミケの提案に乗る形で答えた。
/ 149ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp