• テキストサイズ

〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─

第7章 訓練の日々


斬撃の訓練を終え、昼休みを挟み午後からの訓練は兵法論に関する座学だった。
座学に関しても書店屋の娘だった事もあり、ジルは本を好んで読んでいるので割と得意であった。
苦手とする物があるとすれば、体力を使うような科目だった。
少女である年齢のジルにはしっかりとした持久力が備わってない為、致し方ない事ではあるが。
また、立体機動も全体の筋力を求められる為、ジルは筋力をつけるべく毎日訓練終わりにも筋トレを欠かさず続けている。
それでもジルの筋力は他の訓練兵と比べるとまだまだ微弱なものだった。


座学を終えると、それぞれの当番の時間だ。
今週はジルの当番が無いので夕食時まで自由時間だ。
ジルは先程の焦りがまだ尾を引いていたので、立体機動の自主訓練を教官に許可を取るべく、教官室に出向いた。

「失礼致します。
ハルトマン教官、この後自主訓練を行う為、立体機動装置と訓練場の使用許可を頂きたいのですが…」

ジルは教官室にいたハルトマンに敬礼を行い、立体機動装置と訓練場の使用許可を求めた。

「ラディウス貴様もか。
刃と模型の使用は許可できないが、訓練場と立体機動装置だけなら使用を許可してやろう。
他にも何人か申請してきた奴がいる。
そいつらにも言ったが、怪我などして明日の訓練に出られないヘマはやるなよ。
それと、日暮れまでには戻るように」

教官から許可をもらい、早速、立体機動装置を取りに保管庫に向かった。
保管庫から自分の立体機動装置を取出し、腰へ装着する。
鞘に取付けられているボンベにガスを注入して森がある訓練場へと向かう。

訓練場に到着するとガスを吹かす音や、放たれるアンカーの射出音が聞こてくる。

邪魔にならない場所で自主訓練を開始したいが、そもそも立体機動の移動において他人が邪魔にならない場所なんて無いはずだ。
気を付けて事故に合わぬようにしないと、教官の言う通り明日の訓練には出れなくなってしまうだろう──
/ 149ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp