〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─
第7章 訓練の日々
「わかった。
それじゃアルベルト、私、ザビーネ、ローエン、オリヴァーの順で訓練開始ね」
「よっしゃー!
じゃ早速!」
アルベルトは順番が決まると嬉々とした様子で鞘から刃を取り出し、模型に向かってアンカーを射出する。
そのままワイヤーを巻取り項部分に近づくと、持っている刃で勢いよく斬りつけた。
「どうだッ!!」
勢いよく斬りつけるも、項を削ぐまではいかなかった。
それを確認したアルベルトはもう一回!というと、再び模型へとアンカーを射出していた。
アルベルトが苦戦してる中、ジルは今の攻撃について、頭の中であれこれ考察していた。
私ら訓練兵のようにまだ筋力が足りてない場合はより高く飛び、それから目標にトップスピードを保ったまま、重力を利用しながら急降下して斬りつける方が良いのか…
まずは試してみない事には始まらない。
アルベルトが訓練を開始してから何回目のトライなのか、そろそろ交代しても良い頃合だろう。
「アルベルト、そろそろ代わって。
そのペースでやられると皆が訓練できない」
悔しそうにしているものの、班員の事を考えれば自分勝手な行動もできない為、アルベルトは大人しく訓練を終える。
そして、次はジルの番である。
先程、考察した内容を頭で整理しながら鞘から刃を取り出し、模型へとアンカーを射出した。