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〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─

第7章 訓練の日々


入団から結構な日数が経ち、立体機動による移動が慣れてきた訓練兵は本日初めて超硬質スチールで出来たブレードを装着し、広野にて巨人に見立てた模型を使って斬撃の訓練を行う。

「本日から、刃を扱う訓練を行う。
座学でも教えたように、巨人討伐に有効な武器を使って巨人の弱点であるうなじを削ぐ訓練を開始する。
刃は実際三兵団で使用してる物と同じものだ。
それゆえ、この刃は実際の物と同じく高負荷が掛かると折れる。
貴様らヒヨっ子が上手く刃を扱えるとは思えんが、大事に使えよ。
折れた刃で己の身を傷付けるマヌケは俺の教え子にいないと信じてはいるが、気をつけるように。
それと、今までの成績データや各々のパラメータを参考に班決めを行った。
班は五人一組とし、班長はその班の中で最も成績が高い者に委任する。
班員の変更は行わない故、卒団するまで同じメンバーのままとなる。
各自、軋轢が生じるような言動や行動は控えるように」

説明を終えた教官は十数名の訓練兵の名を呼ぶ。
呼ばれた十数名の中にはジルとミケの名前もあった。
呼ばれた者は返事をし、近寄れという指での合図があったので教官のもとに集まる。
全員が集まると一人一人に一枚の紙を配る。
その紙に目を通すと、己の名前とその下に四人の名前が記されている。
どうやら、ここにいる者たちはそれぞれの班の班長である事がこの書類によって判明した。

そしてその書類に記されている班員のメンバーを各班長が集めると、班ごとで再び教官の前に並ぶ。

整列が終わると教官は巨人の項を削ぐ際の有効な刃の角度や手順などを一通り教え、手本として己が実際にやって見せた。
広野に置かれた十数体の模型一つに対して、一つの班で訓練を行うとの事で、各班に分かれ訓練を開始する。
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