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暗殺者の正しい飼い方しつけ方

第5章 番外編  


雨音くんを利用するのは簡単だった。
彼が時雨を好きなのは一目瞭然だったし。
時雨に触れたいと、思っているのもわかってたから。




「時雨」

低くそう、名を呼べば。
声にならない声をあげて、勢い良く頷きながら時雨は果てた。

「ちゃんと言って、時雨」
「………っめッッ、今!!やぁっ、止まってぇ」


「時雨」




イったばかりの敏感な体は、胸へと指先を触れただけで大袈裟に反り返り。
同時に突き上げるスピードを加速、すれば。



「……っす、き。すき、だからぁ……ッッ、きょーじゅが、すき……っ!!」




ほら。
やっぱり簡単に、堕ちた。
時雨は気持ちいいことに弱いね。
ほんとに。
いくらでも思う通りに、動かせちゃう。
こんなだから、不安になるんだよ。


こんなだから。
『彼』、だって。


「なら時雨」
「………っ?」



時雨のなかへと耐えていた白濁液を、流し込んで。
どくどくと脈打つそれを引き抜けば。
奥へと入り込んだおもちゃも、抜けた。


「ほら、雨音くんにもちゃんとそう、教えてあげようか」

「ぇ」


後ろ手に拘束したままのベルト。
細い鎖で首に嵌めたベルトと繋がっているそれは。
鎖を引っ張れば、首輪が引かれ俯いていた顔が、上がる。
ついで目を覆っていた、涙でぐちゃぐちゃのアイマスクを外せば。



「あ……、まね?」





トロン、と蕩けていた時雨の瞳が。
驚きに見開かれていった。










『警察沙汰になった』
『迷惑かけた』


そう、負い目を感じてる今が。
時雨をしつけるチャンスだと、思った。
自分の意志を、どんな時でも持てるように。





だから、ねぇ時雨。
今日はたくさん、ぶっこわれてもらうね?



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