第1章 梅の様に恋をする love affair.H
『貴様は全く…』
『許嫁ではあるが、御殿に住まわせるのは早いのでは?』
「えっ。」
『、あんたは黙ってな。…俺も御殿に住まわせるのは心配です。秀吉さんは、の事になると世話焼きが増すし、今みたいに周りが見えなくなるし。』
『…くっ。』
「…仕方ないよ、秀吉さん。会えなかったんだし。」
『いや、家康の言う通りだ。会えた喜びとの美しさに、宴で信長様の御前と忘れてしまった。』
「秀、吉さん…。」
『桃色の雰囲気、止めてくれる?』
「『あっ。』」
『お前ら、どうしようもねぇな。』
『政宗、おまっ、知ってたのか?』
『まぁな。楽しませてもらった。』
『くそっ、みんな知ってたのか?』
「そうみたい。…秀吉さん、くそって信長様の前で言っちゃってるよ?」
『…あっ。』
『もうよい、秀吉。貴様への褒美は許嫁となる許可のみだ。』
「えっ。」
『はぁぁぁぁ。』
『外泊は許可制。は変わらず城で暮らさせる。ふっ、良いな。』
『承知しました。』
秀吉は、気落ちするように肩をおとした。
『…でもまぁ、許嫁って立場は強いよなぁ。』
『そうですね。』
心苦しくなってきた政宗と家康が助け船を出す。
『…そうか。そうだよな。』
『祝言までは長いな、秀吉。』
「みっ、光秀さん!」
『祝言、か。』
「もう、秀吉さん!負けちゃだめよ。今回みたいな武功を立てて認めてもらえるように頑張ろうよ!」
『そうだな。信長様の待望とお前のために、俺は生きて進む。』
「うん!」
『はぁ、秀吉。』
信長の声がまた響く。
『はっ。』
『今宵は褒美をもち御殿に戻れ。休みを二日間与える。ゆっくり休め。』
『「えっ」』
『早くしろ。気が変わる。』
『はっ、はい。ありがとうございます!行くぞ、。』
「はい。信長様、ありがとうございます。」
『ふっ、あぁ。良かったな。。』
周りを見渡せば穏やかに見送る仲間たち。
難癖つけようとも、認めてくれているのだと、はすぐにわかった。
『必ず戻れ。よいな。』
「はい、行ってきます。」
『早く行きなよ。』
『お見送りを…』
『三成、空気読もうな?』
『小娘、しっかり愛し愛されてこい。』