第4章 覚悟
そうすると部室の電気がつき停電はおわった。ふと いのりを見ると顔は真っ赤で涙目で今にも目から大粒の涙が溢れそうだった。それを見た花巻は思わず笑顔になってしまう。
『見ないでください…!今絶対顔ぐしゃぐしゃなので』
「そんな 水瀬もかわいい」
また いのりは顔を赤くし下を向いた。電気がついた分顔がよく見える。2人は部室のベンチに座り話をする。
『ほんとに私のこと好きなんですか…?あの人の方が好きなんじゃ…』
「だから 水瀬好きだって言ってるだろ。あれは朝の点呼のとき横を通った担任がお腹の音が聞こえたのを隣のあいつも聞こえたみたいだから笑ってただけだよ。」
『そうだったんですか…。よかった…。』
いのりはほっとした表情をした。花巻はほっとしたいのりの表情を見て笑顔になる。
「そんなに心配だったのか?」
『今日ずっと不安でした。私の知らない花巻先輩がいるんだって思うと…。』
「それは俺も同じだよ。これからもっと 水瀬の事知りたい。だから部活の先輩、後輩じゃなくて俺の彼女になってくれませんか?」
『はいっ!お願いします』
いのりは花巻の言葉にびっくりし驚くも笑顔で答えた。
「はぁーかわいいな」花巻は いのりの笑ったその可愛さにたまらずまた いのりにキスをした。
いのりは口をぱくぱくさせて顔を赤くする。
(キスしただけでこんなに可愛いことされるとたまんねぇ…。この先我慢するの大変かもな…笑もっといろんな 水瀬を見せてくれよ)
しばらくすると いのりの携帯が鳴る。「でていいぞ」と電話を取るように促されいのり電話をとった。相手はお母さんだったらしく学校まだ迎えに来たとの連絡が。そのため部室で別れることになった。
『花巻先輩も乗って行きませんか?お母さんに頼んでみますよ』
「いや、俺も実は迎えでここで待とうとしてたんだわ。だから大丈夫。車まで気をつけてな。また連絡する。」
『わかりました。じゃあまた。連絡待ってます!」
そうして いのりは部室をでて帰って行った。残された花巻もすぐに連絡が来て帰って行く