第3章 変化
昼食を食べようとなったが何を食べようか悩みまた案内板の前に話し合っていた。とりあえずフードコートへ向かいお店を見てから決めようとなった。
「水瀬決まった?」
『私あのお店のオムライスに決めました』
「水瀬オムライス好きだな」
『あのトロトロ加減をお家じゃマスターできなくてついつい外食で食べたくなっちゃいます。花巻先輩は決まりました?』
「んー俺もオムライスにしようかな」
2人とも食べるものが決まり注文しに行く。席は混んでいるものの遠い隅っこの方が空いていたのでそこに座ることにした。
『荷物持ってもらってすみません…。』
「大丈夫だって。そのまさたまに俺が来たんだから。それに男は頼られたら嬉しい生き物なんだからどんどん頼れよ!」
『ありがとうございます。花巻先輩って優しいですよね』
「あ、あぁまぁな!」
会話をしているうちに注文のブザーがなる。いのりにとってくるといい花巻は席を立った。
(あっぶねーまたぽろっとかわいいなんていうとこだった…!平常心。平常心)
タイミング良くなったブザーにお礼をいいオムライスを取りに行った。お盆の上にはオムライスが2つ。とてもいい匂いである。
いのりが座っているところに戻り席に着く。
『すみません、ありがとうございます。』
「おう。じゃあ食べようぜ」
2人でいただきますといいオムライスを食べる。デミグラスがたくさんかかったオムライスはとてもトロトロで2人とも美味しそうに食べる。
『美味しいですね!デミグラスがすごく美味しいです。』
「デミグラスだけで白飯いけそうだ」
『ふふったしかに!』
2人は夢中でオムライスを食べながら話した。ふと花巻の顔を見ると口元にデミグラスがついているのに気づいたいのりはティッシュを取り出し花巻に『動かないでください』と言いながら口元を拭う。
『付いてましたよ。意外と花巻先輩は子供っぽいところありますよね』
と笑いながらティッシュをしまう。花巻は一気に赤くなり固まるがそれをいのりは見ていない。『亮くんもたまにつけるんですよねー』と言いながらまたいのりはオムライスを食べていく。
(意識してるのは俺だけかよ…!水瀬に意識してもらうには難しいな)
そう思いながら花巻もオムライスを食べていく。