第2章 転機
花巻side
インハイも近いため部活が終わっても残って及川たちと練習をしていた。いい頃合いになり着替えを済ませる。
「俺トイレ行ってくるから先行ってて」
部活が終わってからみんなで寄り道してコンビニっていうのがたまに日課になっており4人で帰るのがなんとなく当たり前になってきている。そのため校門で待ち合わせをした。
「やべぇ携帯部室だわ」
トイレを済ませると携帯をロッカーに置き忘れたことに気づき一旦部室へ戻ることにした。すでに体育館は誰の姿もなかった。あいつらを待たせるのも悪いと思い急いで部室へむかい部室の扉を開ける。そこには思ってもいない人が着替えをしていた。
「えっ!?」
『ひゃ!花巻先輩!?』
俺は開けた扉を再び勢いよく閉める。部室にいたのは 水瀬でその格好は上半身は下着だけズボンは軽くズレてパンツがギリギリ見えそうなところ。
「わ、わりぃ!!別に覗こうとかじゃなくて!すまん!ロッカーに携帯忘れて取りに来ただけで。ほんとごめん!」
『私の方こそすみません!部室使っちゃって!あの、すぐ出るんでちょっと待ったください!』
中からはと物音の 水瀬の慌てる声と激しい物音が聞こえる。
「おい!慌てるなよ!ゆっくりで大丈夫だから!」
『は、はいー!』
俺心臓はまだ鼓動を早くならしなかなか落ち着かない。
(まじ何してんだよ!俺!下着姿の 水瀬と鉢合わせとか…色ピンクだったな…って違うだろ!)
俺はその場にしゃがみ込み頭を抱える。忘れたいけど忘れられない記憶がずっと頭の中をリピートしておりなんだか 水瀬に申し訳ない気持ちになる。
『お待たせしてすみません!どうぞ!』
とまた再び勢いよく扉が開く。そこには顔を真っ赤にした いのりがいた。しかし いのりはすぐに走って体育館から出ていった。俺もロッカーから携帯を取り出し部室を出る。