第1章 出会い
約束した土曜日の2時45分ごろ校門にはまだ
遥の様子は見えていない
10分ごろして走ってやってきた
「ごめん!いのり遅くなっちゃった。はぁ…はぁ…」
遥は息を切らしながら謝る
『大丈夫だよ。試験みたいに遅れたら入れないとかじゃないし、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。』
そういうと二人でゆっくりと体育館に向けて歩く。久しぶりのバレーボールの音が近づいてきていのりの気持ちも気づかないうちに高まる
体育館に入るともうすでに試合は始まっていた。観戦客もなんだか多い気がする。観戦客の中はほとんど及川への声援である。遥もすっかり及川に夢中で応援をしている。
(及川先輩ってそんなに有名人だったんだ。でも中学の時以上にうまくなってるな。)
そう思っていると及川のサーブになる。
サーブを打つと一瞬にて会場は静まり返りそしてサービスエースが決まるとまた黄色い声援が上がる。及川の名前を呼ぶ女子の方に手を振りながら笑顔を向けている。遥もそれをうらやましがって大きな声で応援している。
試合も青城有利で進んでおり1セットをとった。