第2章 運命
◯月★日PM12:00
池袋 いけふくろう前・・
どこを見ても、人人人…
都会に慣れていない私は足がすくむ。
いけふくろう前に辿り着くまでに、何人もの駅員さんに勇気を振り絞って道を聞いた。
"約束の時間になったけど、伏黒君まだかな?
もし会えなかったらどうしよう・・・"
そんな不安に駆られ、スマホに伏黒君の番号を入力していると、後ろから声がする。
『よう』
振り返ると、久しぶりに見る伏黒君がそこにいた。
会えたことへの安堵と嬉しさのあまり、顔が綻んでしまう。
『こんにちは、伏黒君!会えてよかった!!』
『こんっちわ〜!!!』
伏黒君の隣にいる、黒い目隠し?をした男性が言う。
"この人誰・・・?"
いつもの人見知りを発揮してしまい、一歩後ろに下がってしまう。
『吉本 泉智ちゃんだよね?恵から話聞いてまーす!
僕、五条悟って言います!よろしくねぇ〜』
『あっ…はい…よろしくお願いします。』
五条さん?の勢いに押され、私は小声でそう答えた。
『突然なんだけど、今から吉本ん家案内してくれない?』
『はぁっ?!?!』
伏黒君の突然の発言に、私は声にならない声を上げた。