第13章 9. 夜半の求愛 ※
「えっと、その……、お、大きいです……ね……」
見せられたフロイドの男性器の大きさに驚くあまり、シェラの語彙の大半がどこかへ吹き飛んだ。
しかし、フロイドはシェラの身体を見て綺麗や可愛いと言ってくれるのに自分は無言なのもどうかと思い、シェラはしどもろどろになりながら残った語彙をかき集めて感想を口に出す。
あまりまじまじ見てはいけないと思うのに、シェラの意思に反して視線はフロイドのペニスに釘付けになる。
「あは、小エビちゃん顔真っ赤!」
「あっ、当たり前でしょう……!」
「あはは、ムキになってる小エビちゃんもかわいーね!」
「こんな時までからかわないでください……!」
シェラを見下ろしながらきゃっきゃと笑っているフロイドに、シェラは苦言を呈す。
「からかってなんかねーし」
シーツの上で可愛らしく怒るシェラへ、フロイドは表情を改めた。
ふっ、と優しく微笑みながらシェラの手を取り、欲情し勃ち上がった自身へ持っていく。
「……っ!?」
シェラの手がフロイドのペニスに触れると、シェラはその大きさと硬さと太さに驚き思わず手を引っ込めそうになった。
「ね、大きいでしょ……?小エビちゃんちょー可愛いしちょーえっちだから、コーフンしてちんちん勃っちゃった……」
甘く低い声でフロイドはそう言った。
そのままフロイドはシェラに覆いかぶさりキスをした。
舌を絡めながら、シェラの身体の疼きが増してゆく。
太腿あたりにフロイドの勃起して硬くなったペニスが当たっている。
この後これが自分の中に入るところを否応なしに想像してしまう。
唇を離したフロイドは、シェラに微笑みかけた。
「人間の身体って不思議だよねぇ。小エビちゃんのこと触りながら好きだなー可愛いなーって思うと、ここがすっごく熱くなって、たまらない気持ちになるんだよねぇ」
上体を起こしたフロイドは、ここ、と言いながら自身の下腹部に触れた。
「人魚は違うんですか?」
「繁殖目的以外で交尾すんのは、人間とイルカくらいなもんだよ。オレも今は人間の姿してっから、人間の気持ちが分かるんだよねぇ」
シェラの率直な疑問にフロイドは、生殖目的以外で性行為をするのは人間など限られた生物のみが持つ珍しい習性だと教えてくれた。