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陰陽の結び 《忍たま乱太郎》

第8章 ツキミソウ *中在家長次*



忍術学園生活が落ち着き始めた今日この頃
今日は午後の授業がない日、ランチを食べ終わった彼女は自室で1本の簪を見ていた。


『うふふ。』

「ん?どうしたの和歌菜。ずいぶんご機嫌だね」

『これ、昨日1年生の子達にもらったんだ。可愛い簪をみつけましたって。』


と、彼女は手にしている簪を同室のタカ丸に見せた。桃の花をあしらった赤い漆で塗られていた可愛らしいシンプルな簪だった。タカ丸はその簪を見て二ッと笑ってその簪がよく似合うように髪結いをしてくれた。


「はい!どうかな」

『わぁ~ありがとうございます!せっかくだから、どっか出掛けてこようかな。タカさんこの後暇ですか?』

「あ~ごめんね。この後火薬委員会の仕事で…」

『そうですか…。今日に限って綾も滝も三木も守一郎も委員会なんですよね。仕方ない、下級生でも探しに行こ。』


と、彼女は一瞬で簪に合う着物を選んで部屋を出た。
途中何人かに声をかけられたが、みんな忙しいようで一緒に出掛けてくれそうな人はいなかった。
・・・彼女は少し悲しくなり


『…いいもん、1人で出かけるから』


と、担任の先生に外出許可をもらい校門に向かった。
校門にたどり着くと、そこにはいつも通り小松田さんがいたが・・・


『あれ?長次さん』


丁度6年の中在家長次が小松田さんに外出許可を出している所に出くわした。


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