第8章 最終話 涼介からの最後のプレゼント
葬式が終わり、一人涼介の遺骨の前で泣いていた私のもとに涼介のお母さんから小さな赤いケースを渡された
涼介母{これを、貴方にって、誕生日プレゼントだって……}
[ありがとうございます。]中を開けるとそこには十字架のネックレスと小さくたたまれた紙が入っていた
アドレスの書かれた紙が入っていた。
それを涼介の携帯に入れてみると
動画がでできた
見てみると
涼介『やっほー、涼介だよ〜、ごめんなーお前のそばにいれなくて、俺は、お前に心配かけたくなくて、冷たい態度とってたんだ……本当にごめんなー、でもお前と過ごせた時間は俺にとって大切な時間だったよ、あと、そのネックレスはお前が欲しいって言ってたやつだよな?……今までありがとう、サヨナラ』
そこで、動画は切れていた。
[………ッ…涼介!!]
そう、叫んだ。私
泣いている、私の頭の上に一枚の桜の花弁が落ちてきた。
外を見ると家の庭に桜が咲いていた。
[……涼介、桜咲いたね……]
静かに桜を見ながら涙を流していた。
きっと、涼介は桜に変わったのかもしれません
春が来て、私の心の中の灰色の街に色をつけてくれる。
それが、今はなき涼介でした。
ありがとう、涼介。
沢山の幸せを……くれて