第7章 選抜合宿
ー月島side
「だって、初日から10年いましたみたいな感じで俺らに指示バンバンくれてさー頼りにしまくりなんだよ!正直俺らって普段は選手だから、急にサポート選手とか言われても、イマイチ気が回らなくてさ」
1人が答える
「そうそう、で姐さんが細かいタイミングとかも的確に教えてくれるから、鷲匠先生にも怒られなくて済んでるし、『姐さーん、ついていきまーす!』ってなったよな」
「なったなった!あと黒い着物とか着て『アンタ!』とか言ってるの似合いそう」
「ちょっともうほんまやめてって!普通に頼りになるでええやん!何で極妻風味なってんのおかしいやろ!」
「だって烏野って何かコエエじゃん?悪の組織感あるよな」
「わかるわー!レフト殺し屋なんでしょ?」
「殺し屋!東峰さんめっちゃ心優しいのに」
「あと坊主の若頭な」
「で、翔陽くんヒットマンでしょ」
「いやいや、中学生にヒットマンさしたあかんやろ」
「アハハ!翔陽くんのこと堂々と中学生って言うとか!姐さん、マジ面白すぎて腹いてぇ」
「ほなお決まりの私と翔陽の出会いの話するしかないな」
「何それ聞きたい聞きたい!」
食堂が、いやこのテーブルだけが異常に盛り上がってる
ねえ
人間1日や2日でこんなに打ち解けられるもんなの?
歩も日向もおかしいよね
コミュ力化け物すぎデショ
「おい、お前ら〜すげぇ盛り上がってんな」
そう言いながら金田一、黄金川、五色の自主練組が合流する
「お疲れさま」
「橘さんの声廊下まで響いてたけど」
黄金川が笑いながら言う
「だろうね、歩の声3年の教室まで聞こえてるもんね」
ニヤニヤしながら言ってやる
「聞こえてへんわ!!そー言えば金田一くん、国見くん、黄金川くん、五色くんってめっちゃ言いにくいねんけど、カ行に呪われてんの?みんな普段なんて呼ばれてるん?」
話題を変えるように歩が言うと
「基本苗字だな」
金田一が答える
「俺も」
国見がボソッと言う
「俺はコガネって呼ばれることが多いかな?」
「俺は苗字か…先輩はツトムって呼ぶ人もいるけど」
黄金川と五色が答えると
「んー…じゃあ金ちゃん、国見ちゃん、コガネ、ツトムんて呼ぶな!」
考える素振りをしてから一瞬で切り返す