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水光接天 【鬼滅の刃/宇髄天元・弟】【中編】【R18】

第1章 ※忍びの里


身支度が整うのを待って天空は静かにあやの前に来て腰を下ろす、そしてじっとあやの瞳を見つめ、また指の背で頬を撫でながら「あやは俺の物なのになぁ」と呟く。拗ねた子供の様に口を尖らせると、一度視線を脇に逸らして少し何かを考える。再び視線をあやに戻すと前のめりになり、唇と唇を軽く重ね、ふうと短く嘆息して立ち上がり、あやに背を向ける。

「子がまだ産めぬなら、やはり任務行くしかないのか。」と自分に言い聞かせるように呟いて、ちらとあやを振り向いて「またな」と部屋を後にした。

あやは、天空ももしかしたら天元と同じように情の深いところがあるのかもしれないとふと思ったが、ただの独占欲と考えた方がしっくりくるので考えるのをやめて、任務の準備に戻った。


あやはやっと14歳になっていた。

あやは、里から出ての任務は少し楽しみであった。しかもまた天元の姿を見ることができるのだ。敵対する立場になっているので、もうあの笑顔は見られず、状況によっては天元に殺されるかもしれないが、二度と会えないと思っていた顔に会えるのは素直に嬉しかった。うまくいけば姉の須磨の元気な顔も見られるかもしれない。

「鬼殺隊」になるのはかなりの危険が伴うようだが、命を懸けることは慣れているし、死ぬことも別に怖くない。
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