津軽高臣 【恋人は公安刑事】バレンタインの熱い夜 【裏】
第1章 君との熱いバレンタインデーの夜
ウサが、チョコレートの箱に手を伸ばそうとする。
俺は、ウサの腕を引っ張って腕の中に抱き込み、キスをした。
口の中には、まだ、ウサのチョコレートがある。
舌でウサの口内にチョコレートを押し込んで、聞いた。
「美味しいでしょ?」
「はい」
ウサが可愛いらしい花が開いた様に微笑んだ。
ウサとの様な、セックスは初めてだった。
こんな、うぶな男扱いに慣れてもない様な女の子が俺に教えてくれた事は、セックスは、とても大切な行為で、特別な女の子とだけだけするべき行為だった事。
そして、特別な女の子とのセックスは、身体も心も暖かく満たしてくれるという事。
「ウサちゃん、素敵なバレンタインのプレゼントありがとう」
「甘くて美味しかったよ。君も、そして、君の手作りのチョコレートも」
ウサの頬に熱が集まって紅く染まる。
(愛してるよ。この気持ちは変わらないだろう)
暖かい幸せの中で、ウサの肩を抱いてぼーっとしていると、肩にことんと重みを感じた。
ウサを見ると、俺の肩に頭を乗せて寝息を立てている。
忙しい中、一生懸命チョコレートを作ってくれた筈だ。
俺の胸に、また、溢れるような暖かい思いが、広がった。
カーテンの隙間から、ぼんやりとした月明かりが差し込んでいた。
(、君を絶対大切にする。だから、俺から、離れてゆくなよ)
【The End】