• テキストサイズ

*Pinkie*-呪術・釘崎野薔薇・GL-

第6章 Episode:06*


 
呼び出し音が、一回、二回、三回、四回……気付いてないのかな、それとも私なんかからの電話には出たくない?

色んな可能性が頭の中をぐるぐる回っていたけど、それも七回目で途切れた呼び出し音のおかげでピタリと停止した。


『もしもし??』

「!」


野薔薇ちゃん。野薔薇ちゃん、だ。

たった数時間前に会ったはずなのに、すごく久し振りに彼の声を聞いたような気がした。

込み上げてくるものが目から溢れそうになるのをぐっと堪えて、酸素不足で喘ぐ肺を叱咤しつつ、

カラカラの喉から何とか声を絞り出す。


「はぁ、は、野薔薇ちゃ……っ」

『……?』

「、ま……っ今、どこに居るの……!?」

『今、は……ちょうど、雑貨屋を出たとこだけど……どうしたの、大丈夫?こそ今どこに居るの?』

「………っ」


どこまでもやさしい野薔薇ちゃんに、本当の本当に堪らなくなった。

どうしよう。野薔薇ちゃん、私。

私ー…。



/ 99ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp