第2章 Episode:02
通常の状態に戻ったスマホをぼんやりと見つめる。
何とも言えない、虚無感のようなもの。
思うことは色々あるんだろうけど、そんな機能はずっと前に壊れてる。
ぐるぐるに混ざった思考がピタリと静止して、脳が考えることを放棄するんだ。
それもいつものこと。
弱い自分を守る為にいつの間にか身に付いてた、唯一の対処法。
でも今日は、対処しきれそうにないかもしれない、嫌なことが重なって、徹底的に打ちのめされた気分だ。
そういう日もある。あるんだ、ろうけど…
心だけが…またあの体育倉庫に閉じ込められてしまったような気がした。
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