第4章 Night 4
一度素振りを終えて休憩に入ったらしく、そこで私はやっと声をかけた。
『沖田さん』
沖「盗み見とはまなも変態でやすね」
『ぬ、盗み見じゃないです‼︎見てただけです‼︎』
沖「ずっとそこから見てたじゃねぇですかィ」
『き、気づいてたんですか⁉︎』
沖「……」
私のその言葉に、もう返事は返ってこなかった。
だから私は道場の中に入った。
…すごい…
みんながここで練習してる風景が浮かんでくるみたいだった。
ふ、と竹刀が束になって置いてあるのが目に入った。
…ちょっとだけ。
好奇心が湧いて竹刀を手に持ってみた。
『……』
…なんだろう、この感じ。
すごく、しっくりとくると言うか…
竹刀のような形のものがよく手に馴染むというか…