第12章 Night 12
真選組のみんなも唖然としていて
神楽ちゃんも新八くんも…
銀さんだけがずっと変わらない眼差しで私を見ていた。
ドオオオオオオオオン
私は土方さんに向かって拳をお見舞いした。
またもや破片が飛び散る。
土「おいおいどーゆーつもりだ…」
土方さんは苦笑して私を見た。
『…みんなを殺したくないの……』
私の拳は土方さんに当たることはなく、土方さんの真横の壁にめりこんでいた。
土「…ふざけた真似しやがって…」
『みんなを連れて早くここから逃げて』
土「てめーはどーすんだ」
『…元いた場所に戻るだけ』
土「じゃあ、なんで泣くんだ」
土方さんに言われてはっとした。
目からは涙が溢れていて
土方さんの足にぽたぽたと落ちていた。