ある日オネエファッション誌編集長にスカウトされて。
第1章 運命???
そんなことを紅陽染の前で考えているとうじうじしているのが気に入らなかったのか、紅陽染は私のつけていたマスクを剥ぎ取り、目が隠れている前髪を退かした。
ペッ! サラッ、
そうすると紅陽染は驚いた顔をした。
私の顔は不細工になっていたのだろうか、ニキビだらけだっただろうか、
そして言った。
紅陽染「、、あんた。ちゃんと美人じゃない!!何この綺麗な透き通るような陶器の肌!!ぱっちりと大きい目!長いまつ毛!真っ赤な紅色の唇!!」
良かった。私は綺麗な顔だった。綺麗な顔でよかった。
私「あの、私、名前、」
紅陽染「あぁ、そういえば聞いていなかったわね。名前は?ダサかったら改名するわ。」
私「毒島 燐です、。」
そして紅陽染は一瞬般若の面のような顔になり私に言った。
紅陽染「ダサいッ!!勿体ない!!あんたの親のとこ行くわよ、。名前を改変させてもらうわ!!」
私「え?えぇ!?、」
そして私は無理やり家の場所を吐かされ、車で連れていかれた。
毒島実家
一般の住宅
燐母「はい?りんの名前を全て変えたい?、、いいですよ?」
燐父「いいですよ、!良かったな燐!」
うちの親は単純だ。私の顔を見てこの子は燐という名前は会わないと今思ったらしい。
そして
紅陽染「よし。こうとなったらあんたの名前変えるわよ!まず毒島じゃなくて、秀胤治ね!!」
私「は、はぁ。なら下の名前は、」
父母「奏!」
紅陽染「いいわね!じゃ、あんたの名前はこれから秀胤治 奏よ!」
そして私の大変な日常が始まった。
私は紅陽染の家に連れていかれ、住み込みで働くことになった。
まず着いてから何が欲しいかを聞かれた。1億以内で。
紅陽染「何欲しいアンタ?スマホも持っていないんでしょ?じゃあ、スマホと、あとあんたの欲しい何か!遠慮せずに言いなさい!」
私「えっ、でも。」
私は圧に負けて正直に言った。
今一番欲しいもの。それは、
私「スタインウェイの白いグランドピアノが欲しいです。」
そう。グランドピアノが欲しかった。
生まれてからずっと思っていたことを今この人に言った。
この人なら叶えてくれる。
そう思ったからだ。
紅陽染「ふーん。わかった。スタインウェイの白いグランドピアノね。」