第1章 両面宿儺
虎「うっし、俺の勝ち!」
昔からなんでもこなしちゃう悠仁ではあったけど
まさか先生にまで勝っちゃうとは…でもお陰で陸上部への入部は無くなった
あ「悠仁はやっぱり凄いね!」
虎「まぁな!これで俺もあやめもオカ研でいれるな!」
あ「そうだね、ありがとう!」
お礼を言えば笑って頭をポンポンされた
ふと、校舎の時計を見ると16時半を過ぎており、やべぇ!と慌てる虎杖に「また明日ね」と手を振る
佐「そうだ、あやめちゃん 今日の夜部室で例の【アレ】開けるんだけど来ない?」
あ「やっぱり開けるんですね…」
井「わざわざ忍び込んで開けるのか?」
佐「当たり前でしょ!雰囲気重視!じゃ、夜にね!」
まさか こんなに 突然
日常が 崩れるなんて
この時は 思いもしなかった
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杉沢病院
「悠仁…お前に最後に言っておくことが」
虎「いいよ、興味ねーから」
「このクソ孫が!空気読め!!」
病室で騒ぐこの老人
虎杖の唯一の肉親
部活はどうしたの、花なんか買ってくんななど、ひとしきり騒ぐとくるりとそっぽを向いて
「……悠仁
お前は強いから人を助けろ
感謝されなくてもいい、手の届く範囲でいいからとにかく助けてやれ
それとお前は大勢に囲まれて死ね
俺みたいには、なるなよ」
虎「……じいちゃん?」
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「うん、必要な書類はこれで全部よ
本当に大丈夫?」
死亡届の書類を確認すると心配そうに尋ねる看護師
まだ実感わかないと呟く虎杖に黒髪の青年が声をかけてきた
「虎杖悠仁だな、俺は呪術高専の伏黒だ
悪いがあまり時間がないから単刀直入に言う。お前が持っている呪物はかなり危険なものだ、今すぐこっちに渡せ」
呪術高専の伏黒と言う人物によると、虎杖が拾ったものは呪いの品物なんだと
そして、学校や病院などはその呪いが溜まりやすい為魔除けとして呪物を置いとくのだと
だが、強い呪物を置く事で他の呪いを寄せ付けなくするだけで、毒で毒を制する悪習との事
そして、杉沢高校に置いてあったその呪物こそ
【特級】に分類される危険度の高いものらしい