第2章 これからのこと
虎「おっ!!伏黒じゃん!元気そうだな!」
五「だって、賑やかな方がいいかなーーって?」
伏「授業と任務で充分です」
キッパリ言い放つ伏黒、そこでふとあやめの存在に気づき
伏「お前も転入決まっt…」
五「はーーい!じゃあ、今日はここまで。明日はみんなでお出かけだよ!一年生を迎えに行きます」
言うや否や、そのままあやめをお姫様抱っこしてスタスタ行ってしまった
後ろでギャーギャー聞こえたのはガン無視の様だ
ガラガラ…
扉を開けると用意してあった椅子に五条先生が座り、その膝の上にあやめを座らせた
あ「え!?ちょ…降ろしてくださいっ///!」
真っ赤にしながら降りようしても腰に手を回されていて自由に身動きが取れない
はらから見たら、トンデモナイ光景だ
五「真っ赤にしちゃって、あやめは可愛いーなー♪」
マスクをしてるとはいえ見つめられてる様な気がして、頬により一層熱が集まった
五「このままあやめを独り占めしときたいけど…本題に入らないとね」
よいしょと改めてあやめを椅子に座らせると
五「まず、昨日渡した勾玉見せて貰える?」
あ「え?あ、はい……あれ?色が…」
五「!! やっぱり… それじゃあキミは」
渡した勾玉を見るなりビンゴと言わんばかりの表情に変わる
五条先生の話によると、この勾玉は呪力の波動を元に色が変わる品物らしく、普通の呪力じゃ翡翠の色のままだがある一族の呪力だと薄紅色に変わるらしい
そして、あやめが持っていた勾玉はまさにその色に変わっていた
ーーーある名家があった
そこの者は優れた治癒能力を持っており、呪いで傷ついた術師を癒していた
特に呪力の反動を受ける術式を持つ呪言師などに重宝されていた
だが、代を引き継ぐ事に治癒能力とは別の能力が確認される様になった
それが、呪いを惹きつける体質
その体質のせいで、中には呪いに狙われて殺される様な悲劇もあったという
そしていつしかその一族は自分達の能力のせいで犠牲者が増える事を悲観し、呪術師から抜けて名も捨て、家系から消え去った
その名をーーー
五「翠蓮家(すいれん)、そしてその一族が名を変えたのが日永祈…
つまり、キミはその子孫って訳。しかもご丁寧に自ら呪力を封じ込めてたっぽいんだよねぇー」