第2章 これからのこと
仕方なく、言われた通り近くを散歩がてら見学する事にした
が……
あ「………見事に迷子になってしまった;」
気づけば元来た道すら分からないとこに来てしまった
おまけに見渡す限りほぼ森、そして何処となく翳って見える為薄気味悪い
あ「やらかしたなぁ…早く戻らないと…」
焦って茂みから出ようとした時、木の根に足元を取られ崩れる姿勢の先には道はなく、代わりに斜面が視界に広がった
あ「やば…っ!!」
【止 ま れ】
あ「……え…?」
落ちると思って目を閉じていたが、一向に痛みが来ない事を不思議に思って恐る恐る目を開けると、斜面はそのままでしかも自分の体なのに動かせない
「ツナマヨ、いくら?」
声のする方へ目だけ向けると、そこにいたのは銀髪の少し背の低い男の人、その人は学ランで口まで隠しており、そして何故かおにぎりの具で話しかけてきた
そして、あやめの手を引いてくれた
あ「あ…助けてくれてありがとうございます!」
ぺこりとお辞儀をすると
「しゃけしゃけ、高菜、明太子?」
あ「えぇーと…?」
彼が何を言ってるのが分からず首を傾げていると、手で森の向こう側を指差し手招きされた
あ「あっちって事ですか?」
「しゃけ」
手でマルを作って、まるで正解という様にジェスチャーしてくれた
森を抜けると、見覚えある場所に着いた
安堵し案内してくれた彼に改めてお礼を言うと、彼も笑って手をひらひら振ってくれた
「……ツナ、マヨ」
ボソッと呟いた声は誰にも聞こえなかった
なんとか迷子がバレずに元の場所に戻ってくると、ちょうど五条先生と虎杖が出てくるところだった
虎「お!あやめ、俺合格したよ!」
五「そーゆー事だから、あやめも一緒に寮行くよー」
こうして、無事虎杖は学長との面談で合格をもらい、あやめと共に寮へ向かった
五条「悠仁の部屋はここね、とりあえず好きに使っちゃっていいから」
虎「おーー!!広い広い♪」
さっそく持ってきたのであろうポスターを貼り始める虎杖
確か、ジェニファー・ローレンスとか言ってたな…
五「悠仁ー、僕はあやめと話があるから何かあったら隣に聞いて♪」
伏「げ、隣かよ…空室ならいくらでもあったでしょ」
見ると黒のスウェットを着た伏黒が不機嫌そうに立っていた