第9章 Mermaid 及川
俺を見上げる彼女がコクリと頷く
グッチュグッチュグッチュ
出し挿れする度に、快感に顔を歪める彼女が愛おしい
もっと溺れてほしい
息もできないほどに
口付けで唇に蓋しながら、歩の両脚をM字に開いて、上から覆い被さるようにピストンを早める
ドチュドチュドチュドチュッ
「ンンンンンンッ」
彼女の腰が俺の動きに合わせて浮く
膝を両手で上から押さえつけて更に深く貫く
深く
深く
奥に
ゴリュゴリュゴリュゴリュッ
「ンンンンンンッ」
ビクンビクンビクンッ
彼女の身体が跳ね上がり、ギュウウとナカが締まる
ドクンドクンドクンッ
耐えきれずそのままナカに精を放つ
ハァハァハァ
唇を離して息を貪る
ハァハァハァ
「…ごめん…つい…」
秘部からトロリと流れる白濁の液体
彼女はハァハァと肩で息をしながら少し微笑む
俺は隣に寝転び、腕の中に彼女を招き入れる
「不思議だわ…あなたのこと何も知らないのに」
「そう?何が聞きたい?」
「そうね…この近くに住んでるの?」
腕の中の彼女が訊く
「いや、今はブラジルに遠征してるだけで、だから今夜も朝までには宿舎に帰らなきゃいけないんだけど」
「遠征?何かスポーツしてるの?確かに良い体してるけど」
そう言いながら彼女が胸元をツーっとなぞる
「バレーボール」
「ビーチで遠征?」
「インドアだよ」
「砂まみれだったじゃない」
「今日はね、さっきたまたまビーチしたよ、初めてね」
「そうだったの?じゃあ普段は日本のチームにいるのね」
「いや、高校卒業してすぐアルゼンチンにきた。だから今もそこのチームでプレイしてる」
「そうなの?凄いわね、でもどうしてアルゼンチンに?」
「笑うかもしれないけど…取るに足らないプライドだよ、それだけ」
「…笑わないわ、男が大きな決断をする時の理由なんて、大体そんなものじゃないの?」
真剣な眼差しで俺を見つめる彼女
今日会ったばかりでおかしいと思うかもしれないけど
歩をずっと探してたような気さえする
「歩は?日本語上手だけど日本にいたの?」
「私も高校卒業まで日本にいたけど、なんか馴染めなくてね…」
「君みたいな人が?」