第21章 touch2 宮侑
俺は鼻水と涙でグシャグシャになりながら、北さんに言うた
「まぁ…俺も歩がお前のこと好きなん分かってて、付き合うたんやからしゃーないわ
それに…奪ってでも手に入れたい
俺は経験ないけど、そんな風に思える相手に出会ったんやったら、もう絶対離すな」
そう言うてくれた北さんの言葉が沁みすぎて、俺はもっかい泣いた
「恥ず、そんなこともあったな」
俺は10年前の一件を思い出して、苦笑いする
「それにしても北先輩がパパか〜、めっちゃ良いパパになりそう」
そう言って微笑む歩
「あ、なんかムカつくわ〜俺の方が良いパパになるやろ絶対!男の子がええかな?女の子がええかな?」
「侑は…男の子やったら歩く前からバレーボール与えて、やたら一緒に練習強要してウザがられそう…女の子やったら溺愛しすぎて年頃になったらウザがられそう」
「どっちもええな!」
「あんた人の話聞いてた?!」
そう言って歩が笑う
笑ってる顔ほんま可愛いな
歩に似た娘やったら、歩が言うように溺愛して過保護にして絶対嫁とかやらん自信がある
「だって歩と俺の子やで?!どんな悪戯っ子でも可愛いてたまらんわ
パパかぁ…」
意味ありげに笑って、隣のソファに座る歩を横目で見る
「な、なによ」
「なによって…歩そんなんもってた?」
今日の歩はパステルカラーのボーダーで、ふわふわのルームウェアを着てる
しかもワンピタイプのやつ
「え、これ?買った…」
「いつ?」
「侑が…遠征いってる間」
歯切れが悪く答える歩をゆっくりソファに押し倒す
「ってことは、久しぶりに会うからこんなフワフワの可愛らしい部屋着きて待っててくれたってこと?」
首筋にキスをしながら耳元で囁く
「んっ…言わんといてよ」
「歩も俺とシたいって思ってくれてたん?」
赤い顔してコクリと頷く歩が可愛らしすぎてゾクゾクする
フワフワのルームウェアをバンザイさして剥ぎ取ると、これもまた見たことのない薄い紫の下着つけとった
白い肌によう似合ってる
「ハァハァ…せっかく可愛いの着てくれてたのに、もう脱がしてしもた…あとでもっかい着て見せて」