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僕だけのDiVA【R18】

第6章 telephone




『……』

「…………ぁ………先に…出て……」

『……』

「……………アンナ……?」

『…………ゴメンなさい…』


アンナは
窓際のテーブルに置いてあったバッグの中から携帯を取り出すと
通話ボタンを押した


静かな部屋に
電話口の相手の声が漏れ聞こえた


相手は興奮した様子で
英語で捲し立てている


アンナは冷静に
二言三言英語で返事をすると
電話を切った



『……』


暗くなった液晶画面を見つめたまま
アンナは動かなかった


「……アンナ…?」

『……』


俯いたままでいる彼女の
電話を持つ手が微かに震えていた


「………大丈夫…か…?」

『………マネージャー……から…』

「……」

『………次の…○ラミー賞………ノミネートされた……って…』


アンナはそう言うと
辛そうに眉を寄せて
唇を噛んだ






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